ブログ

blog

〜付帯塗装について(前編)〜

外壁塗装では、住宅の壁や屋根を塗装します。

同時に、「付帯塗装」も行うことがポイントなのをご存知ですか?

“付帯”と聞くと、おまけのようなイメージがわき、「必要なの?」「それで費用が上がるのは嫌だな…」

と思うかもしれません。しかし、とても意味のある塗装なのです!

今回はあまり知られていない「付帯塗装」についてお話しいたします。

 

■“付帯”部ってどこ?

付帯部は、住宅の外壁と屋根以外の部分を言います。例えば、以下が付帯部に入ります。

・軒天(のきてん)…外壁から外側に出ている屋根の裏部分。普段の会話では、軒裏、軒天井と呼ばれることがある。

・雨樋(あまどい)…屋根面を流れる雨水を集めて、下水や地上へ誘導する装置。

・雨戸・戸袋…戸袋とは、戸を開けたときに戸を収納する場所。

・破風板(はふいた)…雨樋が付いていない屋根の端の板。

・鼻隠し…板雨樋の裏側にある板。屋根の構造材を隠す板でもある。(画像なし)

・笠木(かさぎ)…手すりや塀などの上部に取り付ける仕上げ材。

・水切り…外壁の最下部や窓の下部など、雨などが降った場合に水が入り込み易い場所に入るのを防ぐために取り付けられた部材。

 

■なぜ塗装をするの?

付帯部といわれる箇所は多岐に渡ります。

使われている素材は木や鉄などさまざまありますし、塗装をする目的もそれぞれ異なります。

「保護」のために必要な箇所があれば、「見た目の美しさ」のためにする箇所もあります。

ただ、共通するのは、外壁塗装時に同時に塗装した方が良いということです。

 

<理由その1>

付帯部は雨風にさらされたり、雨水や湿気が貯まりやすい場所です。

付帯部の塗装は外壁の塗装以上のスピードで劣化していきます。

外壁が塗装適齢期であるということは、付帯部も適齢期ということです。

 

<理由その2>

素材によっては劣化しにくい付帯部もあります。ただ、劣化しないわけではありません。

外壁塗装をして周囲が美しく生まれ変われば、残された付帯部の汚れや古さが目立つようになってしまうことがあります。

また、細かい付帯部が美しいことは、住宅全体の美しさの印象をグッと高めてくれます。

 

<理由その3>

塗装時は高所作業をするので足場を組みます。同じタイミングで塗装をせず、別で塗装するとなると、

決して安くない足場代金がもう一度必要になり、余計に費用がかかってしまいます。

 

<理由その4>

付帯塗装を行わない場合、外壁塗装時に付帯部に養生が必要で、その分、コストがかさみます。

「費用を抑えたいから」と付帯塗装をしない選択をしても、結果としては塗装をするのと価格はほとんど変わりません。

 

<理由その5>

付帯部分によっては劣化が進むと、反り返ったり、割れたり、破損したりしてしまいます。

そうなれば、大掛かりな交換工事をすることになります。塗装で保護すれば、よい状態を保つことができます。

 

■付帯部の保証期間は短い!?

外壁塗装には一般的に、5~10年の“長期”保証期間がつきます。一方、付帯塗装には、多くの業者が2年保証をつけます。
「どうしてこんなに短いの?」とお客さまから質問を受けることがありますが、これにも理由はあります。

付帯部は「雨風にさらされたり、雨水や湿気が貯まりやすい場所」で
「塗装は、外壁の塗装以上のスピードで劣化していく」とお話ししました。
悪環境下だったり、長年塗装をしていないとなれば、劣化は予想以上に進んでしまいます。
付帯部の2年保証は「2~3年を目安に定期的にメンテナンスするのが理想である箇所」と言い換えることができるのです。

 

—――― 後半に続く

後編では、主な付帯部を取り上げ、特徴や塗装のポイントをお伝えします