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下請けと元請けの違いについて

下請けと元請けの違い

 

塗装業者には「元請け」と「下請け」があります。今回は、自分にあった業者選びができるように、元請けと下請けの特徴、工事を依頼するメリット・デメリットをご説明します。

 

違いは、誰から仕事を請け負っているか

元請けとは、発注者から直接仕事を請け負うことです。一方、下請けは、元請け業者が引き受けた仕事を請け負うことです。元請けと下請けの違いは、誰から仕事を請け負っているかという点です。

例えば家電量販店でエアコンを購入すると、取り付け工事をお願いすることが大半です。すると、取り付け工事をするために、家電量販店の社員ではなく、別会社の取り付け工事を専門とする業者が家にやってきます。家電量販店が「元請け業者」、実際に工事をする業者が「下請け業者」ということです。

 

塗装業界の元請けと下請けの特徴は?

塗装業界にも元請けと下請けがあります。元請け業者は、施主さまから工事契約をいただきます。施工は自社で行う業者と、下請けに依頼をする業者の2種類があります。このうち、自社で施工をし、下請けを使わない業者は自社施工業者と呼ばれます。

それでは、「自社施工業者」「下請けに工事の依頼をする元請け業者」「下請け業者」の3つの特徴を順番にご紹介します。

 

【自社施工業者】

現地調査、打合せから施工まで、すべての自社内で行います。そのため、工事の専門的なことから工事スケジュールや小さな疑問点まで何でも相談しやすい、施主さまの要望や不安事を社内でしっかりと共有してくれるので対応漏れがない、といった安心感があることが強みです。また、下請けを使わないため中間マージンは発生しないので、余分な工事費用はかかりません。

デメリットは、専門性が高い分、対応できる工事は限られてしまうことでしょう。塗装工事以外に板金工事や防水工事が必要になった場合、提携の職人に依頼をしてカバーをするのが一般的です。

自社施工業者の規模はハウスメーカーやリフォーム会社に比べると小さいため、保証体制では劣ってしまうこともあります。

 

【下請けに工事の依頼をする元請け業者】

ハウスメーカーやリフォーム会社がこれに当てはまります。こうした元請け業者は、塗装業者だけでなく、専門性の高い分野の下請け業者とのつながりをたくさん持っています。そのため幅広い工事を受けてくれます。下請け業者を複数持っているので、施主さまの希望する時期に工事ができるのもメリットと言えます。

注意しておきたいのは、現地調査や打合せは営業担当者が行うため、専門知識が十分ではないことも……。また、中間マージンが発生するため、基本的に工事費用は高額です。

 

【下請け業者】

塗装の技術を習得し、独立した場合、ほとんどが下請けからスタートします。経験、技術、信用を積み重ねていき、元請けになるのを目指すケースが多いです。

ハウスメーカーやリフォーム会社、規模の大きい塗装業者に工事を依頼した場合、施工は下請け業者がします。施主さまからすると、「大きい会社なら安心できると思ったのに…」「技術面はだいじょうぶなのか?」と不安になるでしょう。下請けをしている会社は、会社としての成長を目指し、真剣に仕事をしているはずです。また、元請けは自社で基準をつくり審査をして下請け業者と契約をすることが増えています。下請け業者だから工事の質が悪いということはないでしょう。高い技術を持っていても、営業が苦手で、下請けで居続ける職人もいます。

問題となるのは、元請け業者が十分な工賃を下請け業者に渡していないケースです。下請け業者は利益を出すために、未熟な職人に施工を担当させたり、材料をごまかしたりすることも…。これでは工事の質が落ちてしまいます。

元請け業者と下請け業者が協力会社といえる関係で成り立っているなら安心ですが、上下の力関係にあるなら要注意。打合せ時に元請け業者に横柄なところはないかチェックしてみたり、どういった下請け業者とつながっているのかを質問してみたりしてください。

 

大切な家の塗装工事なのに、誰が施工しているか知らないというのは残念なこと……。各業者の特徴を踏まえ、依頼先を考えてみませんか?