カルセラはセラミックレンガのブランド名で、その特徴は見た目だけでなく多くのメリットを持ち、ほぼデメリットがないとされています。新築時はもちろん、リフォームにおいても利用が増えています。以下でその詳細をご説明します。
カルセラは、美濃焼の里である多治見市の窯業メーカーが開発したセラミックレンガです。長石、陶石、珪石、粘土などを精製して顆粒状にした天然の素材を金型に入れてプレスし、250度の高温で24時間かけて焼き込んで製造されます。
レンガの風合いを自由に楽しめる 数種類の大きさや色が展開されており、ナチュラル、おしゃれ、レトロ、重厚感など、様々な雰囲気を演出できます。外壁全体だけでなく部分的に施工したり、外柵や庭、店舗の内装などで自由に利用できます。素材の性質上、寸法や形状に多少のムラがあるため、圧迫感がなく、自然な印象を与えます。
超軽量 カルセラは非常に軽量であり、水に浮くほどです。そのため、建物本体に負担をかけずに使用できます。リフォームの場合、建物に負担をかける施工は避けるべきですが、通常のレンガやタイルは使用できません。しかし、カルセラは非常に軽量であり、接着剤を使用する工法なので、リフォーム時にも利用できます。
耐久性に優れている 本物の焼き物と同じ素材で作られており、雨、風、雪、気温の変化に強いです。紫外線や薬品による腐食や色あせなどが起こりません。耐久性は60年とされており、寒冷地でも使用できるほどの耐凍害性を持ちます。また、断熱性も高いことが実験から確認されています。
美しくカットできる 内部はハニカム構造と呼ばれる構造であり、ノコギリやドリルを使用しても美しくカットできます。そのため、現場で細かな調整を行いながらきれいに施工できます。
施工方法が優れている 安全性の高い「弾性接着剤」を使用して施工します。この接着剤は下地の膨張収縮や振動に強く、タイルの割れを防ぎます。また、既存の下地を活かして直接カルセラを貼るため、廃棄物を減らすことができます。
カルセラは軽量化されているため、圧力には強くありません。特に曲げ強度が低く、中央部に荷重を加えると割れる可能性があります。そのため、床や板をまたいで貼るような施工には向いていません。
「塗装業者がなぜカルセラを扱うのか？」と疑問を抱く方もいるかもしれませんが、カルセラの施工には下地の塗膜の状態を確認することが重要です。タイルやレンガを主に扱う業者ではこの点を専門的にチェックすることができないため、カルセラの施工には塗装業者が適しています。また、開発メーカーは、価格競争の中で質の低い工事が行われていることに懸念を抱いており、優良業者が差別化できるように工法の開発を進めています。
レンガ調の外壁やサイディングを検討している方にとって、カルセラは良い選択肢となります。サイディングの場合、定期的なメンテナンスや塗装工事が必要ですが、カルセラならその必要がありません。是非検討してみてください。