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〜付帯塗装について(後編)〜

前回は付帯塗装の大切さや保証期間が、基本の外壁塗装に比べて短い理由などを取り上げました。

今回は主な付帯部のポイントや見積書の注意点についてお伝えしていきます。

 

■塗装のポイントは付帯部ごとに異なる

ひとくちに付帯部と言っても、さまざまな場所があります。

場所によって環境も素材も違うため、塗装の目的は異なります。

主な付帯部のポイントをご紹介します。

 


 

・軒天(のきてん)

外壁から外側に出ている、屋根の裏部分。軒天は雨水や湿気がたまりやすい場所なので、シミができることがあります。

排水機能が十分でなかったり、知らないうちに不具合が起きてしまっていると、

シミはできやすくなります。シミを放置すれば、カビやコケが生え、劣化が進行します。

穴が開いてしまえば、小動物や虫の住処になりかねません。

 

見えづらい位置にあり、普段気にしづらい場所であるからこそ、外壁塗装時に点検も兼ねて塗装をする方は多くいらっしゃいます。

湿気を逃がす透湿性、防カビ性、付着性に優れた塗料が適しています。

 

 

・雨樋(あまどい)

屋根面を流れる雨水を集めて、下水や地上へ誘導する装置。屋根の先端を取り囲むようについている雨樋は、紫外線に常にさらされます。

紫外線に強い塩ビやガルバリウム鋼板などの丈夫な素材で作られているため、

何らかの力を受けて傷がついたり破損しない限り大きく劣化することはありません。

 

とはいえ、劣化が起きないということはありません。

気付きやすい劣化は、色褪せです。

素材が塩ビなら、濃いグレーが白っぽいグレーに変色していきます。

 

外壁や屋根と調和のとれた美しさを保つためにも、メンテナンスのためにも塗装は大切です。

耐汚染性、防カビ性、付着性に優れた系塗が適しています。

 

 

・雨戸(あまど)

「外壁を塗装して雨戸を塗装しないと古さが目立つっていうけど、閉めるのは夜だから見えないし…」と考える方は少なくありません。

しかし、雨戸は金属でできているため、剥げやサビを放置すると穴が開いてしまうことがあります。

穴が開き、全体を取り替えるとなれば費用はかさんでしまいます。

 

また、雨戸の塗装にも足場は必要です。足場がある外壁塗装時に、メンテナンスを済ませてしまうのがおすすめです。

耐汚染性、防カビ性、付着性に優れた塗料に加え、キメの細かい仕上がりになる塗装道具選びもポイントです。

 

■見積りは安ければいい!?

付帯工事を加えると、見積りの総額は、外壁塗装のみの場合より当然高くなります。

しかし「思ったより安い!」見積りを提示されることもあるでしょう。

付帯塗装は素材によって手間も塗料も違うため、本来は低い金額の工事ではありません。

外壁や屋根よりもしっかり相談や検討をしてもいいほどです。

それなのに“サービス価格”なら、「金額ありきの作業をします」ということかもしれません。

その業者は安い方がお客さまのためになると思っているもかもしれませんが、妥協した工事内容では、よい結果にはつながりません。

また、付帯塗装が「一式」でまとめられているときは注意が必要です。

 

付帯部は数多くあります。

「一式」では、どこの塗装をするのか明確ではないですし、付帯部ごとの金額もわかりません。

「付帯部塗装もやる」と話したのに、そもそも見積りに「付帯」の文字がないという時も要注意です。

「この金額で付帯部も出来てお得!」と思わず、気になることは質問しましょう。

 

“おまけ”と思われがちな付帯塗装ですが、実はとても大切なことがお分かりいただけましたか?

付帯塗装を済ませて、細部まで美しく、トラブルの不安のない家になれば、

お客さんを呼ぶのも、家に帰るのも、これまで以上に楽しくなりますね(^^)!