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〜屋根の雪止め〜

厳しい寒さが続く毎日が続いていますね。

今シーズンまだ東京で積雪はありませんが、2014年には数十センチほど積もる大雪が降ったこともありました。

ですが、大雪が降るのも何年かに一度…。雪があまり降らないのに、雪止めって必要なの?と思う方もいらっしゃると思います。

実は、あまり雪が降らない都市部だからこそ雪止めが必要なのです。

ただ雪を止めるだけの為ではなく、近隣の方やご家族の安全と安心の為に。

 

今、雪止めを屋根の全周に設置するのは新築では既に常識となっています。

ですが、雪止めが設置されていない住宅もあります。

大雪がそれほど降らない東京の屋根にそもそも雪止めは必要なのか?

またどのような目的で設置されているのかなど、今回は「雪止め」について書いていきたいと思います。

〇雪止めとはどのようなものか

ご自宅に、雪止めは全周ついていますか?そもそも雪止めってどんなもの?

雪止めは大体、屋根の軒先近くの屋根材に、画像の様な形で設置してあります。

屋根の軒先に突起がぽつぽつと付いている・もしくは長い棒、金網のようなものが設置してあるなら大丈夫です。

屋根に積もった雪が、落下しないようブロック役割をするのが「雪止め」です。

軒のそばにある瓦やスレートなどに取り付けられています。

 

〇雪止めが必要な状況とは

『中途半端な積雪がある』

今までに1度でも屋根に積雪があった地域は雪止めをつけたほうがいいでしょう。

過去数年間、大雪被害がない地域でも安心してはいけません。

その例が2014年2月の関東地方を襲った記録的な大雪です。

このとき、多くの住宅では雪止めが無かったために人的被害やトラブルが多発してしまいました。

ちなみに中途半端というところがポイントです。

意外だと思われるかもしれませんが、豪雪地方では雪止めはほとんどつけられていないのです。

 

その理由は二つあります。

①雪おろし時に邪魔になるから

雪おろしの作業時に、スコップが雪止めに引っ掛かってしまったり、踏んでしまった場合には足を痛めてしまうこともあります。

 

②雪の量が多すぎるから

大雪の重量で、雪止め金具が曲がりやすくなります。

豪雪地帯では、屋根の上に数メートルもの雪が降り積もり、

その重さは数十トン単位にもなるので薄い金属板の雪止めでは、簡単に折り曲がってしまいます。

 

『軒先にカーポートや通路、植木などがある』

雪の重さは想像以上にあり、その破壊力は驚異的です。

雪が屋根から落ちた重みで、カーポートは潰れてしまい、植木はなぎ倒されてしまいます。

万が一、通路にいる人の頭上に落ちてしまった場合には大事故となってしまいます。

 

『隣地との境界線が近い』

東京近郊の住宅街では隣家との距離が近いというのは、よくある状況ですね。

隣のカーポートや車、植木などに実際の被害があるときは、結構な確率でトラブルになりがちです。

また、実際には何も被害がなく屋根の雪が隣の敷地に落ちただけで、トラブルに発展してしまうこともあります。

隣の敷地に何もなくても、落雪が隣の敷地に落ちる可能性がある場合には雪止めをしておくほうが無難です。

 

『雨樋の破損を防止する』

雪止めがないと、屋根から雪がすべり落ちる際に、大量の雪が雨樋に引っかかってしまい、

雨樋が外側に傾いてしまったり、外れて壊れてしまうことがあります。雨樋を修理や交換する費用も決して安くはありません。

この雨樋破損を防止するために雪止めをつけられる方も多いです。

 

〇雪止めは後付けが可能です!

ここまで雪止めに関する内容を読んできて、現在自宅の屋根に雪止めが付いていらっしゃらない方で

不安な気持ちになってきてしまった方もいるかと思います。

ですが、ご安心下さい。雪止めは後からでも付けられるのです。

瓦屋根や金属屋根の場合は、瓦を取り替えたり、金属板の上から雪止めを取り付けるので、

一般の方でも後付けはできるなと想像できると思いますが、

スレート屋根の場合は、雪止めがスレートとスレートに挟まれているので、

後付けできるの?と思う方もいらっしゃるかと思いますが、スレート屋根でもちゃんと後付けで雪止め金具は取り付けられます。

その方法は単純で、スレートとスレートの隙間に雪止め金具を差し込んで

金具の引っ掛け部分を下側のスレート上端に引っ掛けて下側に引っ張れば、雪止め金具は固定されます。

 

雪止めフェンス

という屋根に雪止めをするのではなく、境界部分にフェンスを設置して隣の敷地に雪が落ちるのを防ぐ方法もあります。

屋根の老朽化等が進んでいて、屋根に上ると雨漏りなどの危険が高い場合などにはおススメの雪止め方法です。

 

雪止めはDIYが得意な方であれば、業者に依頼しなくてもつけることは可能です。

しかし、それはあくまでも技術的な面においてです。

屋根の上で作業をするということは落下の危険も伴いますし、

取付中に屋根を破損してしまい雨漏りが発生してしまったなんてことにもなりかねません。

個人的にも、一般の方が屋根に上って作業をすることは大変危険なためオススメしません。

それらのリスクを考慮すると、やはり屋根修理業者に依頼するのが賢明だと思います。

〇まとめ

雪止めを設置するという事は、自宅だけでなく近隣の方々への配慮にもなります。

お隣の家から雪が落ちてきて嫌な思いをしない人もいないと思います。

あの家からは雪が落ちてこない、となればお隣の生活の安心にも繋がり、

ご近所トラブルになってしまうことを未然に防ぐことが出来ます。

もちろん、自身の車や家族の安全や安心にも繋がります。

 

自宅の屋根に雪止めがついていない・付いているか分からない、という方は

一度外から屋根を見上げて「雪止め」を探してみてください。