前編では、塗装業界を含む建設業界は職人不足が進んでいて、
私たちは「日本の若者」が未来を背負っていってくれることを期待しているというお話をしました。
今回は、私たちなりに取り組んでいることをお伝えしたいと思います。
職人不足や職人の高齢化は、建設業界だけでなく、職人によって成り立つさまざまな業界で起きています。
一方で、若い人たちの” 職人 ”への関心が高まりつつあるのを知っていますか?
「自分の技能で評価されたい」
「自分にしかできない仕事につきたい」
「人の心を動かす仕事がしたい」
「業界の将来を自分がかえたい」……
こうした思いから職人という仕事が見直されているそうです。
今は、いろんなものが簡単に手に入る時代です。そして、人と人とのつながりが薄れている時代です。
だからこそ、自分の手で生み出したり、
人の顔が見えたりすることにやりがいを見い出そうとする若い人たちが出てきているのではないでしょうか?
塗装職人はまさにこうした思いに応えられる仕事だと言えます!
私たちは、塗装職人に興味を持つ若い人を途中で脱落するようなことがないように応援していきたいと考えています。
その主な取り組みは、日雇い職人でまわしていくのではなく、職人を自社職人にしていくことです!
自社職人は、お客さまによりよいサービスを提供するための方法ですが、職人にとってもプラス面は多いです。
・収入面が安定する
・いろんな仕事を経験できる
・日々一緒に働く職人がいるから技術がどんどん高まる
・仕事が切れないのでモチベーション高くいられる
・会社でスケジュール管理をするので工期を焦ったり、手抜きで済ますようなことにならない
・仕事に集中できるので充実感がある……
挙げれば切りがないくらいメリットは多いです。
新人に働く面白さや楽しさ、向上心、信頼関係がある環境を提供することは、真の職人になるための大きなバックアップになるはずです。
若い人を全力でサポートすると同時に、私たちは外国人労働者の可能性を探っています。
2019年4月に改正入管法が施行され、外国人労働者の受け入れが拡大しました。
業界では最大4万人の受け入れが予想されているそうです。
私は海外旅行が趣味で、これまで旅した国は40カ国を超えます。現地の方とのいい思い出は星の数以上にあります。
また、高いモチベーションを持ち日本に来る外国人労働者が多いと聞きます。
それに、母国を離れてまで学びたいという彼らと接することは、
当たり前のように仕事をしていると忘れてしまう気持ちを思い出させてくれるような気がするし、
日本の若者がどうしたこの仕事に関心を高めてくれるかに気付くヒントになるような出来事もあるのではと思えます。
そのため、外国人労働者受け入れを前向きに考えてきました。
ただ、受け入れに向けて動けば動くほど、越えなければならない壁が見えてきました。
先入観からか外国人従業員はクレームの標的になりやすい、
受け入れるには住居の確保など条件がありすべてクリアするのが難しい、費用負担は小さくない…
さらに、母国に帰ることが前提であるため技術を習得しても会社に残ってはくれない。
こうした問題に直面し、残念ながら実現には至っていません……。
今回、私の心の中にあったことを文章にしてみました。
私たちが塗装業界の未来を拓いていかなければ、お客さまの家と笑顔を守っていくことはできません。
思いを絶やさずに、小さくとも、できることを進めていこう、改めて決心することができました。