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下請けと元請けの違い

「下請け」と「元請け」という言葉をご存知でしょうか?
これらの用語は、塗装工事に限らず、エアコンの取り付け、水道工事など、さまざまな建築業界で使用されています。それぞれの役割や体制を理解する
ことは、信頼性のある業者の選択に役立ちます。

 

「下請け」と「元請け」とは何か?

たとえば、ホームセンターにリフォームの依頼をすると、実際の工事を行うのは地元の職人が多いです。ホームセンターには、リフォームの専門的な
スキルを持つスタッフがいないため、実際の作業は外部の職人に委託されています。この場合、ホームセンターは「元請け」であり、職人は「下請け」
と呼ばれます。

塗装工事の場合、施主が大手メーカーや工事業者に依頼した場合、中堅の塗装工事業者、工務店、または地域密着型の塗装業者に実際の工事を委託
します。大手メーカーや工事業者が「元請け」であり、中堅の塗装工事業者や工務店、地域密着型の塗装業者は「下請け」と呼ばれます。

 

下請け業者を選ぶことは問題か?

会社の規模が大きいことは、多くの場合、安心感や信頼性といった利点をもたらします。したがって、契約を締結する際に、別の会社の職人が実際の
工事を行う場合には驚くかもしれません。しかし、元請けが下請けに工事を委託するのは一般的なことです。下請け業者は、独立して数年の経験を
持つことが多く、仕事を真剣に取り組み、自身の会社を成長させるために努力します。また、元請けと下請けの関係は上下関係ではなく、
パートナーシップや協力関係として成り立っていることもあります。

ただし、すべての下請け業者が優れた業者とは限りません。技術や知識が不足している場合、結果として質の低い工事が行われる可能性があります。
元請けはお客様からの信頼を失うことなく、予算、工期、人員の確保などを検討し、適切な業者を選定しようとしますが、時にトラブルも発生
します。

 

中間マージンが「手抜き」を招く場合も

元請けが下請け業者のモチベーションを下げることもあります。元請けは下請けに工事を発注する際、紹介料や仲介料として「中間マージン」を取る
ことがあります。下請け業者には、お客様から支払われた金額から中間マージンが差し引かれて支払われます。例えば、お客様が100万円支払った場合
中間マージンが40万円差し引かれれば、実際の工事予算は60万円になります。下請け業者はここから材料費や人件費を支払い、さらに利益を得る必要
があります。そのため、長時間の労働や過酷な工期を職人に課すことがあります。このような状況では塗装の品質が低下する可能性が高まります。

また、中間マージンが多くの業者を経由すると、最終的には工事に使える金額や工期が減少してしまいます。元請けがマージンを取り、下請けに工事を
丸投げすることは、「建設業法」に違反することがあります。

 

地域の元請け業者も存在する

中堅の塗装工事業者や工務店、地域密着型の塗装業者は、下請け業者としてだけでなく、元請けとしても活動していることが一般的です。
これらの業者は、規模は小さいかもしれませんが、社内に熟練した職人が在籍し、相談から工事完了まで一貫してサポートしてくれます。
そのため、リーズナブルな価格で高品質な工事を提供することが可能です。一部の業者は以前に下請け業者としての経験を持っているため、お客様の要望
を真剣に受け止め、サービスの向上に努力することでしょう。手間はかかるかもしれませんが、口コミや紹介サイトなどを通じて地域の元請け業者を
見つけることは可能です。

元請けと下請けの関係性を理解することで、自身にとって最適な業者を選ぶ際に役立つ情報を得ることができます。不安を感じる場合は、見積もりの段階
で業者に質問し、詳細を確認することをお勧めします。