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塗料のにおい(水性・溶剤)について

外壁塗装の工事時には、どうしても「におい」が発生します。工事期間中、ご自宅で過ごす方はその影響が気になると思います。

そこで、においが発生する理由や、においを抑える方法をお話しします。

 

においの正体は塗料の溶剤

外壁塗装工事をしているときに感じるにおいの正体はなんなのでしょうか?

その答えは「溶剤」です。

塗料はそのままでは固いので使うことができません。外壁にうまく塗れるように、溶剤で薄めてから使います。
その溶剤はそのまま塗膜内に残るわけではありません。塗膜が壁に密着するのにあわせて蒸発していきます。
塗料には油性塗料と水性塗料があり、油性塗料はシンナーなどの有機溶剤で、水性塗料は水で薄めます。
このうち、有機溶剤を使うと、シンナー臭がします。もちろん、塗料は健康面に悪影響がないように設計させています。
ですが、においの影響を受けやすい人は、頭痛やのどの痛みなどを感じてしまうことがあります。

 

水性塗料でにおいの悩みを解決

においの悩みを解決するためには「水性塗料」を使う方法が考えられます。
有機溶剤ではなく、水で塗料を薄めるので、きついシンナー臭がすることはありません。私たち塗装業者の身体にもやさしい塗料と言えます。
さらに、価格が油性塗料より安い、環境にやさしいことも大きな特徴です。
少し前まで塗装工事といえば油性塗料を使うのが一般的でしたが、今ではメリットの多い水性塗料が主流になりつつあります。
優れた水性塗料ですが、「油性塗料に比べて耐久性に劣る」のではないとよく心配されます。
確かに以前は、水性塗料より油性塗料の方が密着度に優れ、耐久性が高い傾向にありました。
しかし、改良が重ねられた現在では、水性塗料の性能が向上。耐久性に劣るということはありません。
ただし、水性塗料には塗装が出来ない下地があります。鉄製の手すりや鉄扉などの「鉄部」、雨どいなどの「付帯部」です。
より良い塗装をするには素材に適した塗料を選択する必要があるため、水性塗料をメインとしつつ、一部には油性塗料を使用する必要もあります。

 

 

できる限りにおいを避けるには?

油性塗料を選んだ場合、どうしてもにおいはします。
塗装の工程が「下塗り」「中塗り」「上塗り」「乾燥」と進む中、特ににおいが強くなるのは「中塗り」「上塗り」「乾燥」の3日間です。日中、家の中で長く過ごす方にとってはストレスになり得るため、どんな対策ができるかをご紹介します。

 

◎においがでるのは、塗装したばかり場所で、シンナーが蒸発するためです。作業をしている付近の窓の開け閉めを減らしましょう。
(けれど、どの住宅にも通気のための設備がいくつかあるため、完全ににおいを室内に入れないことはできません)

◎部屋ににおいがこもっていると感じた場合、作業している場所とは反対側、もしくは遠いところにある窓を開け換気をしましょう。扇風機で窓の外に向けて風を送り出すのも効果的です。

◎もともとにおいに敏感な方には、塗装がはじまる前からマスクを着用しておくことをおすすめします。

◎赤ちゃんやペット、ご高齢の方がいらっしゃる場合、においが強くなる2日間程度、自宅以外の場所で過ごすことも検討してください。

◎洗濯物を室内干しにするのも良いでしょう。外に干すとにおいが付着してしまい、室内に持ち込むことになるためです。

 

 

空気清浄機より扇風機の準備を

空気をきれいにする空気清浄機は、空気中のホコリ・花粉などの浮遊物を除去してくれます。
ですが、製品によって違いはあるももの、多くの場合、気体であるシンナーは除去できないため、においを無くすことはできません。
におい対策には、風の流れをつくる扇風機やサーキュレーターを活用してください。

水で薄める水性塗料は、塗装工事のにおいや健康面への影響を心配する方におすすめの塗料と言えます。
ただ、塗料独特のにおいはします。気になる時はにおい対策をして、無理をせずに過ごしてください。