ブログ

blog

外壁材のバリエーションと特性

外壁材は多種多様であり、見た目だけでなく、利点と欠点が異なるため、メンテナンスの必要性も変わります。ここでは「外壁材の種類と特徴」をご紹介します。

1. サイディング

サイディングは、板状の外壁材の総称です。職人が手作業で仕上げる塗り壁とは違い、工業製品の「サイディングボード」をカットして外壁に貼ります。工場製品のため品質が安定していますが、継ぎ目ができるため、コーキング材で埋める必要があります。サイディングの塗膜に劣化が目立たなくても、コーキングが劣化している場合はメンテナンスが必要です。

サイディングには窯業系、金属系、木質系の製品があります。

① 窯業系サイディング

現在の外壁材の主流で、シェアは70~80%を占めています。原料はセメント質と繊維質で、防水性がありません。製造時に防水効果のある塗料を吹き付けますが、時間とともに防水効果は減少します。水が建物内に侵入しないように、7~8年目からメンテナンスを意識し、10年に1度は塗り替えが推奨されます。

また、熱を溜め込みやすく、色あせや塗装の剥がれが起こり得ます。塗り替えの検討が必要です。

② 金属系サイディング

金属板を成形・加工して作られます。金属のため、水の侵入やひび割れが起こりにくく、長持ちします。しかし、汚れやサビを放置すると劣化が進むため、半年から1年に1度は洗浄が必要です。金属なので衝撃で変形し、傷みが広がることもあります。定期的な点検が重要です。

金属の種類によって劣化の状況は異なりますが、10年以上経過したら、サビ処理や防錆塗装を施工することが推奨されます。メンテナンスの手間を減らすためには、フッ素樹脂系塗料の塗布も効果的です。

③ 木質系サイディング

無垢の木材を使用して作られます。多くの場合、表面が塗装されており、木の温もりを感じられる外観が特徴です。不燃処理が施されているため、防火性や耐火性に問題はありません。

木材は水分に弱いため、塗膜が劣化する前に定期的な塗り替えで防水性を維持することが必要です。7年を目安に塗り替えを行うことが理想的です。

2. モルタル

モルタルは砂、セメント、水を混ぜ合わせた材料です。左官職人が手作業で仕上げるモルタル外壁は、サイディングが主流になるまで多くの住宅で使用されていました。

モルタルの耐用年数は30年とされていますが、適切な施工が必要です。ひび割れが発生すると雨水が侵入するため、定期的なメンテナンスで塗膜の耐久性を保つことが大切です。ひび割れ以外にも、チョーキング、剥がれ、コケや藻の発生などの劣化症状に注意が必要です。

3. タイル

タイルは土や石を高温で焼き固めたものです。土や石は半永久的な素材であるため、タイルの外壁は劣化に強いと言われています。ただし、タイルの継ぎ目のコーキング材の劣化は避けられません。10年に1度を目安に補修を行うことが望ましいです。

4. ALC

ALCは「軽量気泡コンクリート」とも呼ばれる外壁材で、水に浮くほど軽いのが特徴です。断熱性・耐火性はありますが、防水機能がないため塗装で防水性を保つ必要があります。継ぎ目があるため、シーリング補修も欠かせません。5~10年程度で点検・メンテナンスが必要です。

 

新築時から年月が経ち、「うちの外壁って…」と疑問を持つ方も多いでしょう。是非、ご自宅の外壁材にどのようなメンテナンスが必要かを確認してみてください。

もし外壁の種類が分からなくても心配はいりません!
プロの業者に相談すれば、外壁の種類を見分けることから手助けしてくれます。

各外壁材の特徴とメンテナンス方法を理解することで、住まいの美観や機能性を長く保つことができます。適切なメンテナンスを行うことで、外壁の寿命を延ばし、快適な住まいを維持しましょう。また、定期的な点検やメンテナンスが住宅の価値を維持する上で重要であることを忘れずに、長く大切に住み続けられる住まいを目指してください。