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屋根の構造と名称

私たちの日々の生活を安全に守り続ける、そして我が家そのものを保護するために存在する屋根は、複雑な構造を持ち、その各部分には特定の役割と呼び名が存在します。見えない位置にあるため、これらの部分が何であるかを理解することは難しいですが、屋根工事を検討している方々にとっては、これらの用語を覚えておくと役立つでしょう。

今回は、屋根の構造とその名称について詳しく解説していきます。

基本的な屋根の構造

屋根を上から見下ろすと、瓦やガルバリウム鋼板、スレートなどの屋根材が目に入ります。この下には、屋根材を支えるための部材、防水シート、下地材などが隠れています。これらの部分が不具合を起こすと、雨や雪、温度変化に対する屋根の抵抗力が低下してしまいます。使用する屋根材によっては、必要な部材が変わることもありますが、基本的な構造は一緒です。

小屋組(こやぐみ)

屋根の土台となる骨組みのことを指します。屋根の形状はこの小屋組によって決まります。

小屋裏(こやうら)

小屋裏とは、屋根構造の内部、特に野地板(のじいた)と天井に囲まれた空間のことを指します。屋根裏とも呼ばれ、室内の温度や屋根の結露に大きく関わっています。

棟木(むなぎ)

棟木は、屋根の一番高い位置に存在し、屋根の中心軸のような役割を果たしています。

垂木(たるき)

棟木から軒までをつなぎ、屋根材を支える棒状の部材が垂木です。

野地板(のじいた)

垂木の上に設置されるのが野地板で、これが屋根の下地となります。また、通気性を調整する役割も担っています。

ルーフィング

ルーフィングは野地板の上に敷かれる防水シートで、屋根材から侵入した雨水を軒まで導く重要な役割を果たしています。雨漏りを防ぐためには絶対に欠かせません。

 

外部から目にする主な部材

軒天(のきてん)

軒下に位置していて、見上げると目にする部分が軒天です。これがあるために、窓から雨が入り込むことを防いでいます。また、バルコニーやベランダの裏側も軒天と呼ばれます。

破風(はふ)/鼻隠し

破風とは、屋根を三角形に見たときの二等辺三角形の斜辺部分を指します。一方、鼻隠しは軒先の先端部分で、大抵の場合に雨樋が取り付けられています。

これらの部材はともに屋根の端に位置し、上からの雨風、横からの雨風、外壁に当たって吹き上がる風などから屋根を守る役割を果たしています。特に、鼻隠しは取り付けられた雨どいによる雨水の影響を受けやすく、傷みやすい部位です。

一見難しそうな専門用語が並びますが、少しでも屋根の構造や部材について理解しておけば、工事の依頼時や打ち合わせ時に役立つことでしょう。

私たちプロフェッショナルとしても、お客様が質問を投げかけてくれることは大歓迎です。それはお客様が真剣に工事に取り組んでいる証だと感じるからです。さらに、それは私たちにとっても、どのようにすればより適切に説明できるかを考える機会となり、自身のスキルアップにつながります。

一緒に、屋根のメンテナンスに取り組んで、建物と生活を守っていきましょう。