紫外線に雨や風……どんな天気であっても「屋根」は常にその影響を受けています。そのため、建物と暮らしを守っていくために、
メンテナンスや塗り替えを定期的に考えていただきたい場所です。
効果的に行うには、屋根材ごとのポイントを押さえておくことが欠かせません。そこで、主な屋根材の種類とメンテナンスの
ポイントをご紹介します。
比較的安価で工期が短く、軽量であるため、広く普及している屋根材です。コロニアル、カラーベストといわれることもあります。
スレートの欠点は、割れやすいことです。地震のあとに割れるのは珍しくないため、小まめな点検、自然災害後の点検は重要です。
他の屋根材に比べて耐久性が低いため、劣化が進んだ場合、屋根の差し替え工事を検討してください。
スレートの場合、塗装は美観を高めたり、イメージを変えたりしたいときにおすすめです。
昔ながらの屋根材で、無機質な材料でつくられているので、半永久的につかうことができます。とはいえ、石やモノが飛んでくるなどして
衝撃を受ければ、ひび割れが起き、そこから雨漏りが起きたりします。点検・メンテナンスを定期的に行うことで耐久性を
半永久的にできます。
点検は10年を目安にしましょう。瓦が大きく破損しない限り、葺き替えは不要。塗装でメンテナンスできます。ま色褪せが
気になるときや瓦の高級感を高めたいときにも塗装はおすすめです。
トタン板でできた屋根材です。瓦棒(かわらぼう)ともいわれます。他の屋根材に比べると、材料そのものの耐久性は短いです。
特に錆に弱く、そこから一気に腐食が進むことがあります。点検は5年~10年ごとに。10年に1度の塗装を繰り返し、錆を
つくらないことが大切です。
トタン屋根は台風などの強風でめくれ上がることがあります。悪天候後や自然災害後にも点検し、必要ならば早めの
メンテナンスをしましょう。
軽くて錆にくく、長寿命であるため、金属屋根の主流になっています。錆びにくいとはいえ、強風で飛ばされてきた石やモノが当たり、
傷がつき、そこから錆が発生することがあります。高温多湿の環境では含まれる亜鉛が酸化し、錆のような白い斑点ができてしまう
こともあります。
本来の長寿命を発揮するには、10年~15年での点検・塗装が必要です。ただ、表面がツルツルしているため塗装はプロでも
簡単ではありません。実績のある業者への依頼が塗装工事成功のポイントです。
ガラス繊維にアスファルトを浸透させ、表面に天然石などの石粒を吹き付けた屋根材です。ガラス繊維もアスファルトもどちらも
防水性に優れた素材なので、アスファルトシングルの防水性は高いです。金属でないため錆びない、スレートより軽いなどの
優れた点があります。
一方で、石粒が付いている分、表面に水が残りやすく、環境によっては藻が生えやすいといえます。表面の石粒は雨や風に
さらされ続けているうちに、少しずつ取れてしまうので、同時に性能は落ちていきます。また、カーペットにように柔らかいシート状
なので、強風でめくれることがあります。耐用年数は20年~30年といわれますが、点検は10年を目安にすることをおすすめします。
石粒の剥がれから起きる問題は塗装でカバーできます。
点検は寿命を延ばすための第1歩です。「きっと大丈夫」と思わず、定期的に行ってください。ただ、屋根の点検、メンテナンスを
するには、高いところにのぼる必要があるので、自分でやろうとするのは危険です!ぜひ信頼できる業者に依頼してくださいね。